調律の意義
ピアノのメンテナンスをするというのが大前提ですが、音程をそろえるから一歩踏み込んで作業をさせていただきます。
調律はピアノを車のようにメンテナンスして行くものと思われるかもしれません。
例えば車と違うのは走る道路=ピアノでいうお部屋は個人の場所でそれぞれ違うこと、車より使用者の考えや使い方が幅広いことです。
規格化されたものをポンと渡されて、車や道路のように皆様が使う公共の場所で使うものではないということです。
高かろうが安かろうが規格化されたピアノを各お部屋、使用者に合わせて頭を絞って調整するのが調律師の仕事だと思います。
ピアノの設置
お部屋のインテリアという意味でピアノを設置して、音がうるさい、鳴らない、タッチが軽い、重いと言われましても、それはそうだろうなと思います。
ピアノは家具ではありません、楽器です。
イメージを変えれば簡単です、オーディオを買ってスピーカーを鳴りのいい場所にできるだけ設置したり、お部屋の響きをできるだけあわせたりすることはできます。
ご希望の場合は、ご意見、少しの移動など可能な場合させていただきます。
その後でピアノ自身の音色がどうかというお話になります。
ピアノがうるさいからじゅうたん敷いたとか、防音パネルを設置したとか、ご苦労のを皆様されていますが、本当に必要なのか考え直さないといけない場合もあります。
楽器の音を封じ込める行為は本来不自然で、ステージにじゅうたんを敷かれたホールは一つもなく、マスクをして歌の練習をする人もいません。
しかしホールと違い皆様生活があります。
そこで妥協や改良に知恵を絞ります。
ピアノの掃除
キレイにすればピアノにも良いですが、音色もよくなります。非常に大事なことで、どんなに素晴らしいタッチの調整や音色の調整にも勝り、まず行うべきことの筆頭になります。
タッチの調整
100点を高額な予算で時間をかけて行うより、良い塩梅、コツ、音色とのバランス使用者様の体格、好みで調整します。
お部屋の響きとも密接に関係します。
音色の調整
弾きこんで荒い音色になっているもの、メーカーからの出荷時からほとんど手を入れられていないもの、鳴らないピアノ、ノイズが気になる方、千差万別です。
音色の調整は調律とは全く別の作業です、調律は音の高さ、音色は声でいう歌声です、響く声ノ、金切り声、モゴモゴはっきりしない声、明るい声、人の声と同じようにピアノもいろいろです。
平均的と感じる音色に向けて追及させていただきますが、お客様の平均と思われている感覚と、私が思っている平均にズレがないか確認させていただくことが大切となります。
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